2020年11月2日
日本医療福祉生活協同組合連合会
代表理事会長理事 髙橋 淳
2020年10月24日、核兵器禁止条約は発効に必要な批准国が50ヵ国に達し、2021年1月22日に発効することとなりました。
条約の第1条は、核兵器およびその他の関連活動の包括的な禁止をうたっており、核兵器はこの条約によって、開発・実験・生産・保有から使用と威嚇にいたるまで全面的に禁止されることになります。この条約は人類史上初めて核兵器を違法化する国際法であり「核なき世界」の実現のための突破口となるもので、その発効を心から歓迎します。
2017年7月7日、ニューヨークの国連本部において、核兵器禁止条約は122か国の賛成で採択されました。私たちも核兵器の禁止、廃絶の条約をすべての国が結ぶことを求める「ヒバクシャ国際署名」を推進し、国内外の市民の賛同を呼びかけてきました。今や世界の市民の多くが、核兵器が反人間的兵器で不要なものであることを知るところとなりました。
しかし、核不拡散条約(NPT)で核兵器の所有が認められている核兵器保有国やその同盟国・他の核保有国等9ケ国はこの条約に反対し、日本もその中に含まれています。
日本政府は、核禁止条約の交渉会議には参加せず 核保有国と非保有国の「橋渡し」役を果たすとしながら、米国の核抑止力を重視する姿勢を鮮明にしています。唯一の戦争被爆国としての立場から、核兵器廃絶の実現に向け特別の役割と責任を負っており、すみやかにこの条約に加わり、日本政府は条約の実効性を高めるための主導的な役割を果たすべきです。
医療福祉生協連は、組合員をはじめ地域で核廃絶への思いを共有する人たちと連帯し、日本が核兵器禁止条約に署名、批准する運動をすすめ、世界平和の実現に積極的に貢献します。
以上