第25回参議院議員通常選挙にあたって

2019年7月10日
日本医療福祉生活協同組合連合会
代表理事会長理事 髙橋 淳

2019年5月、72回目の憲法記念日を迎えました。
平和を愛するわたしたちの希望、世界の宝ともいわれる憲法第9条は、72年間、「戦争をしない国 日本」を築く礎となってきました。
今年7月21日、参議院選挙の投票日をむかえます。
首相は、6月21日、報道番組で憲法「改正」が夏の参院選の主要争点になるとの考えを強調しました。
首相のこの改憲に関する発言は、憲法99条の「憲法尊重擁護義務」に違反します。また、首相が国会に改憲論議を求めることは三権分立の原則にも反しています。
そもそも、現政権は2014年7月1日の閣議決定で、集団的自衛権を容認し、2015年9月19日の参議院本会議で、安全保障関連法を成立させ、自衛隊の海外での武力行使が可能になりました。
さらに改憲による憲法への自衛隊の明記は戦争の放棄、戦力の不保持と交戦権の否認を規定する憲法9条1項2項の空文化を狙うもので、集団的自衛権の行使が憲法上可能となります。
ひとたび戦争状態となれば、自衛隊員はもとより、わたしたち国民のいのちと財産が脅かされ、基本的人権が侵害されることになります。医療や福祉の現場で働く者も例外なく協力を強制されます。
わたしたち医療福祉生協の組合員は「健康をつくる。平和をつくる。いのち輝く社会をつくる。」ことをめざしています。そのためにはあらゆる暴力、武力行使、そして戦争を絶対に許すことはできません。
今回の参議院選挙の重要性を踏まえ、この間にどのような事実があったのかをたがいに学びあいましょう。わたしたちのめざす社会を実現するために、わたしたちの大切な権利である投票により、ねがいを政治に反映させましょう。